「もう、夢は叶わない…。」
今から約8ヶ月前、私が初めて呟いた諦めの言葉。
“いつか世界中を自由に旅したい”と夢見て10年以上、
その夢を叶えるためにずっと諦めずに頑張ってきたのに…。
本来であれば軌道に乗りつつあった物販ビジネスで独立し、勤めていた会社を退職して2017年1月から南米を旅する計画を立てていました。
でも、私が最終的に選んだのは旅に出ることではなくお世話になっている経営者の方からお誘いいただいた会社で働くという道。
『やってみたかった仕事だし、自分を必要としてくれているのなら…』
『世界を旅するのはもう少しお金が貯まってからでもいいか』
そんな言葉を心の中で繰り返して自分を一生懸命納得させました。
でも…、本当にこれでよかったのだろうか…?
心の中でふとわきおこる疑問の声。
『本当は南米や世界を旅する勇気がないんじゃないのか?』
『独立するのが怖かったんじゃないのか?』
『夢を叶えることより、世間の評価や安定した場所にいることの方が大切だと思うようになってしまったんじゃないのか?』
どんなに否定しようとしても心の声は止みません。
そして、気づいてしまいました。
『もう、夢は叶わない…。』
なぜなら、どんなに努力をしたところで本当は私自身に夢を叶える気がなかったから。
本当はいつだって旅立つことはできたはずなのに。
頑張っている私を裏切っていたのは紛れもない私自身でした。
私はかつてのように自分を信じるということができなくなりました。
そして、ある日突然電池が切れたように意欲がなくなり身体が動かなくなりました。
仕事から帰宅すると毎日物販などの副業を頑張り、語学の勉強に励んでいたのに、
どういうわけかそれが全くできなくなってしまったのです。
そんな状態が3週間ほど続き、体調も崩して会社に出勤するのさえ辛くなった頃、病院へ駆け込みました。
毎朝サインバルタという抗うつ剤を投与し、夜は睡眠薬を飲んで眠る日々。
天気が悪い日は酷い頭痛と吐き気に悩まされました。
医者には半年ほど休職することを勧められましたが、1度立ち止まってしまったらもう2度と立ち上がれない気がしてなんとか会社には出勤するようにしました。
ここ数年、多いときは7桁にも達していた月収は副業ができなくなったことで激減しました。
食欲も、異性への興味もなくなり、睡眠薬なしでは眠ることすらできなくなりました。
頻繁に風邪をひき、免疫力の低下やストレスで歯根嚢胞、蓄膿症、過敏性腸症候群にかかり、
1ヶ月に支払った医療費が10万円を超えた月もあったほどです。
まさに、地獄のような日々。
でも、そんな地獄のような日々の中で再認識させられたことがありました。
それは、
- いつまでも健康でいることは難しい。人生には必ず期限があり、その期限はいつ訪れるかわからない。
- 自分の心に嘘をついたり騙すことはできない。
- 人間が生きていくために備わっている必要な欲がどんどん薄れていく中で旅に出たいという欲は薄れていない。
ということでした。
同年代の人達の多くは、子育てを頑張っていたり、仕事で重要なポジションについている。
旅に出ると言ったら周りはどんな反応をするだろう?
無事に旅をすることはできるのだろうか?
帰国後のことはどうするんだろう?
そんな疑問や不安が頭の中をよぎる。
やはり危険な道を渡るのはよそうか。
できればリスクは避けて通りたい。
しかし、ふと、“リスク”とは何なのだろう?私は何を恐れているのだろう?と思いました。
私の人生最大のリスクは周りからの自分へ対する評価を落とすことでも、
帰国後に路頭に迷うことでも、
ましてや旅の途中で事件や事故に巻き込まれて命を落とすことでもありません。
“自分が今回の人生で本当にやりたいことに挑戦すらせずに人生を終えること”
それこそが私にとって、人生最大のリスクだと思いました。
そして人間の三大欲求といわれる欲がどんどん薄れていく中で、
旅に出たいという欲求は薄れていないことをとても不思議に思い、
尚且つそれをとても尊くて大切なもののように感じました。
この想いだけは失いたくない…。
自分の心の声に従って生きることこそが最も私らしく幸せな生き方だったとしたら…。
そして、私は旅立つことを決意しました。
“地球の自然の美しさ、さまざまな文化や価値観、幸せのかたちをこの五感を通して体験したい”
私はもう一度、自分を信じて、自分の人生を生きることを決めました。
今は体調も徐々に回復し、出発に向けて準備中です。
このブログは自分の旅の思い出などを形に残しておきたくて作成しました。
また、今後旅に出たいという方や夢を叶えたいと頑張っている方に少しでも参考にしていただいたり、
勇気づけられたらいいなという想いもあります。
最後まで読んでくださってありがとうございました。