今回はグアナファトにあるミイラ博物館についてご紹介させていただきます。

ミイラ博物館とは
正式名称はMuseo de las Momias de Guanajuato。
グアナファトの中心地から徒歩約30分で行くことができます。
ここには子供から大人まで、100体以上のミイラが展示してありミイラを間近で見学することができます。
なぜミイラ博物館があるの?
昔、グアナファトの法律では土葬した遺体に対し年間保管費を支払う必要がありました。
しかし、公立墓地の収容数が増え遺体を収容し切れなくなると、数年間年会費が支払われなかった遺体は掘り起こされました。
そうして掘り起こされた遺体の中から保存状態のよいものをこのミイラ博物館へ陳列したそうです。
グアナファト特有の乾燥した気候や土壌のミネラル成分がミイラを作りだしたとのことです。

実際、グアナファトに来て私がまず驚いたのはとにかく気候が乾燥しているということでした。
脚はもちろんお腹など身体中の皮膚が乾燥し、粉を吹いていたので急遽スーパーマーケットでボディクリームを購入して処置した程です。
そんな乾燥地帯であるグアナファトはミイラを保存するのにピッタリな気候なのでしょう。
ポイント
グアナファトを訪問される際は保湿クリームを用意することをお勧めします。
ミイラ博物館への行き方
ミイラ博物館はグアナファト市街の西に位置し、ちょっとした坂を上ったところに建っています。
地図を見ながら徒歩でも行けますし、イダルゴ市場付近のバス停から「MOMIAS」と表示されたバスに乗っても行くことができます。
坂を上るのが辛いという方はバスで行くといいかもしれません。
私はお散歩がてら宿から徒歩で向かいました。
道中、趣のある駅を発見しました。
現在は使われていないのでしょうか。
グアナファトの街はどこを見渡しても芸術的で美しいなと感じます。
しばらく見学し、近くにある丘のような場所に登って写真を撮ってみたりもした。
この街はなんとなくフラフラ歩いていても色んな景色に出会うことができるから楽しいです。
ミイラ博物館入館
途中で道を間違えて少し迷子になりかけた私でしたが、優しい地元の方に助けていただきながら無事到着しました。
人の気配が感じられなかったので閉館しているのかと一瞬心配になりましたが、ちゃんと営業していました。
入場料を支払い、ドキドキしながら入館します。
館内はミイラだらけ
館内に足を踏み入れるとさっそくたくさんのミイラ達がお出迎えしてくれます。
なんだか苦しそうな表情のミイラもいて、居た堪れない気持ちにもなりました。
服を着用したままのミイラもいました。
一般市民の方々のミイラ(亡骸)を展示してしまうあたり、メキシコ特有の死生観を感じずにはいられないです。
あまり写真は撮っていませんが、これでもかというくらいひたすらミイラが展示されていました。
小さな赤ちゃんのミイラも陳列されています。
どうして亡くなってしまったのでしょうか。
昔は自分と同じように生きていたんだと思うと不思議な気持ちになります。
ふと、メメント・モリ(死を想え)という言葉を思い出しました。
以前、チェコのクトナー・ホラにある骸骨教会を訪れたときに知った言葉です。
いつかは必ず訪れるであろう死を忘れずに、今を精一杯生きなさいという意味が込められている言葉だといいます。
たまには死と向き合い、生きていることを実感するのもいいですね。
出口では棺に入ってミイラ達と並んで一緒に写真撮影をすることができます。
なんともシュールな演出ですね。
苦手な方には耐えられない場所かとは思いますが、色々と考えさせられる場所で"行ってよかったなと思いました。
