今回は数年前からペルーの観光名所として有名になりつつあるレインボーマウンテンのツアーの様子をご紹介させていただきます。

レインボーマウンテンとは
ヴィニクンカ山、通称レインボーマウンテンは鉱物が酸化して様々な色がついた地層の連なりからできている美しい山です。
レインボーマウンテンを観るためのトレッキングのスタート地点は富士山の頂上の高さを優に超える4,400m、頂上は5,200mを超える高さになります。
ペルーの世界遺産都市クスコから日帰りで行くことができるため、非常に人気の観光地となりつつあります。
ツアー申込み
レインボーマウンテンへ行くにはツアーを手配する必要があります。
今回もマチュピチュ観光の際に利用させていただいたCUSCO TIERRA ANDINAで申込みをしました。
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料金は少しだけディスカウントをしてもらい、80ソル(約2,720円)でした。
他の旅行会社の料金も確認しましたが、70~85ソルが相場のようです。
翌朝3:00~4:00の間に送迎の車が宿に迎えに来るとのことだったので、帰ってすぐに就寝することにしました。
ハードなトレッキングが予想されます。
体力温存はマストですね。
眠れない前夜
しかし、その前夜に予期せぬ事態が発生します。
実はその日は宿のオーナーであるママの誕生日だったらしく、たくさんの親族や友達が宿に集まり夜にパーティーが始まったのです。
『今日は私の誕生日なの。騒がしくてごめんなさいね。』
と、申し訳なさそうに言われた私は「全然問題ありませんよ!おめでとうございます!気にせず楽しんでくださいね!!」と言わざるを得ませんでした。
『よかったらNorikoもケーキを食べて!』と、ありがたいことに就寝前に生クリームの乗ったケーキまでいただきました。
案の定、胃もたれを起こしました。
宴は深夜2時頃まで続き、結局私はほとんど眠ることができませんでした。
要するに、最悪のコンディションでレインボーマウンテンに臨むことになったのです。
レインボーマウンテンツアー
クスコからレインボーマウンテンへ
早朝3:00、準備を整え待機しているものの一向に迎えは来ません。
1時間ほど待ち、4:00になりやっと1台の車が宿に迎えに来ました。
それから他の宿を回り、私の他に3名の方々をピックアップしてレインボーマウンテンへと向かいます。
この時点で私はかなりの疲労を感じており車内で爆睡しました。
次に目が覚めた時、車は山道を走っていました。
朝食
陽はすっかり昇り、朝が来ました。
到着した小屋でまずは朝食をとります。
朝食の時間になった途端、俄然元気が出てきました。
メニューは大きな菓子パン2切れとホットコーヒー。
他の参加者の方々はパンを1切れしか食べていなかったのでお腹は空いていないのかな?と不思議に思いました。
朝食の後、ガイドさんから登山に関する注意事項や説明等があったようですが全てスペイン語の説明だったのでほとんど理解できませんでした。
英語のツアーを選択したはずですが、きっとガイドさんも英語を話すのが面倒だったのでしょう。
海外ではたまにこういうことがあります。
出発前にトイレを済ませておこうと小屋の外に出ると、そこには絶景が広がっていました。
時折コンドルが飛ぶ姿を目にし、その南米らしい風景に感動します。
南米の自然の雄大さは本当に半端ないです。
そして再び車に乗り、レインボーマウンテンのトレッキングのスタート地点へと向かいました。
レインボーマウンテンで乗馬する
しばらく車を走らせ、スタート地点に到着です。
ここから私たちの戦いが始まります。
ゲートをくぐり少し歩いたところで私はまず、馬を借りました。
こちらが頂上付近まで私を乗せて行ってくれる馬とその馬を導いてくれる担当のお兄さんです。
往復90ソル、片道60ソルと提示されましたが片道50ソルにディスカウントしてもらい交渉成立。
えっ?馬を使うの?と思われるかもしれませんが、そもそも私は登山がしたくてこの場所に来たわけではありません。
レインボーマウンテンという絶景が見たくてこの場所に来たのです。
途中で疲れ果てて体調が悪くなってしまったら、せっかくの絶景も楽しむことができません。
なんせここは既に標高4,000mを軽く超えています。
レインボーマウンテンの頂上に至っては標高5,200m超えです。
自分の中で協議した結果、往路は馬を利用し体力をセーブする作戦に出たというわけです。
馬に乗り、さっそく出発です。
こんな高所にも人が住んでいるのか、道中いくつかの建物が目に入りました。
私の大好きな動物、草を一生懸命食べるアルパカの群れです。
可愛い彼らの姿を見てだんだんテンションが上がってきました。
そして、私の馬を導いてくれるお兄さんは高所で悪路にもかかわらず物凄いスピードで馬を引っ張って歩いていきます。
さらに彼は気温がかなり低く寒いはずのこの環境で、靴下も履かないサンダル姿で水たまりにバシャバシャ入りながら進んで行くからすごいです。
ダイナミックに馬糞を踏んでも気にする様子はありません。
本当にたくましい。
私にもそのたくましさを分けて欲しいです。
馬を降り、頂上へ
そして、馬に乗ること約1時間半。
馬のおかげで無事、標高5000m地点に到着しました。
最後まで馬に乗って行きたいところですが、最後の1番きつい斜面は馬は登れないので自力で登らなければいけません。
馬とお兄さんとお別れをし、息を切らしながらゆっくりと自分の足で登ります。
標高5200m地点です。
ほとんど頂上に近い。
このあたりでは温かいコカ茶が販売されていたり、アルパカを連れた小さな子供が写真を撮らないか?と声をかけてきたりします。
まだ4~5歳の子供に見えましたが、こんなに標高が高い場所でも平気なのかと驚きました。
一方私は全然平気ではなく、1歩足を踏み出すたびに休憩をしたい衝動に襲われていました。
馬を利用したというのにほとんど瀕死の状態です。
そして、最後の力を振り絞って登頂しました。
そこで目にしたレインボーマウンテンはとても不思議な色をしていて感動しました!
これがレインボーマウンテン…!!
さらに自分が歩いて来た方向に目をやると、そこにはまた別の絶景がありました。
実はレインボーマウンテンだけではなく、レインボーマウンテンへ行く途中の道のりも絶景の宝庫なのです。
スタート地点へ戻る
登頂したら今度はスタート地点へ戻らなければいけません。
帰路は自分の足で歩いて絶景を堪能しました。
地面も不思議な色をしています。
途中で雨が降ったり晴れたりを繰り返しました。
やはり山の天気は変わりやすいのかもしれません。
雨に濡れながらもひたすら歩き続けます。
羊の群れにも出会いました。
そして、12:30。
私は出発したゲートになんとか戻って来ることができました!
あちこちに小さなお店が出ています。
お店を見ながら他のメンバーの到着を待つことにしました。
ここでは民族衣装を着た女性たちの姿が目立ちます。
とても可愛らしい衣装を着ているにもかかわらず、彼女たちはとても強そうに見えるから不思議です。
そしてここでもアンデスの春を祝うお祭りが開催され、派手な衣装を着用した地元民の方々が音楽に合わせて踊っていました。
そのせいで道路が渋滞し車を出すことができないので、しばらく待機していて欲しいとガイドさんが言います。
同じグループのメンバーは既に全員揃っていましたが帰ることができなくなってしまったのです。
私は疲れと寒さからか高山病になりかけて嘔吐しそうになっていたので、車内で身体を温めながら待機していました。
もはやお祭りを見学する気力はありませんでした。
同じツアーメンバーのチリ人カップルやメキシコ人女性も私を心配し、お菓子をくれたりしました。
みんなとても優しくてよいメンバーです。
昼食
そして1時間弱経過した頃、道路が通れるようになったので私達はレインボーマウンテンを出発しました。
朝食をとった小屋に戻り、今度は昼食を食べます。
温かいスープを飲んだら俄然食欲が湧いてきました。
昼食はブッフェスタイルです。
想像していたよりも豪華で美味しかったです。
特にこちらの料理は豚の生姜焼きのような日本人好みの味付けで、めちゃくちゃご飯が進みました。
少し前まで体調を崩して嘔吐しそうになっていたというのに、私はメンバーの中の誰よりもたくさん食べました。
そして、食べ過ぎだとメンバーに心配されました。
ツアー終了
昼食を終え小屋の外に出るとそこにはやはり、のどかな美しい風景が広がっていました。
私はこの風景がとても好きです。
少し周辺を散歩したりもしました。
そして、昼食と休憩を終え車はクスコに向けて再び出発しました。
18:00頃にクスコの街に到着し、ツアーはこれで無事終了です。
感想
体力の面でとても心配だったので参加を迷っていたレインボーマウンテンのツアーでしたが、結果的に参加してよかったなと思います。
レインボーマウンテンはもちろん、そこにたどり着くまでの途中の風景もとても美しかったです。
ただ、体力に自信のない方は馬の利用を強くお勧めします。
そして、防寒対策や雨具を忘れずに。

行き方・料金
CUSCO TIERRA ANDINA
所要時間:約14時間~
料金:80PEN~(約2,700円)
ツアー内容:
- 宿泊施設からレインボーマウンテンまでの送迎(往復)
- レインボーマウンテン入場料
- 朝食
- 昼食
※乗馬する場合は別途費用がかかります。往復90PEN、片道60PEN(交渉可)