グアテマラ

願いが必ず叶う!イツァパ村のサンシモンの儀式情報!!

2018-02-18

今回は『願いが必ず叶う』。…特に恋愛成就にすごい効果を発揮すると言われている謎の土着神サンシモンを祀るイツァパ村のご紹介をさせていただきます!

 

Noriko
アンティグアから日帰りで行くことができるディープスポットです。

アンティグア滞在中にお時間がある方はぜひ行ってみてください!!

 

イツァパ村へ行くことになった経緯

アンティグア滞在中、私としのぶさんはアンティグアから日帰りで出かけられる観光地や参加できるアクティビティを探していました。

 

アンティグア近郊の観光地・ツアー

火山トレッキングツアー

サンタ・マリア・デ・ヘスス村

Patzicra村

Patzun村

 

アンティグア周辺にはいくつかの火山があり、トレッキングをすることが可能です。

旅行会社のツアーに参加しても料金はUS$10〜とお値打ちなため、参加を検討していました。

なんと言っても真っ赤なマグマをこの目で、間近で見てみたい。

 

しかし、よくよく調べてみるとマグマを見ることができるのは火山が噴火した後の限られた期間内のみであり、そのタイミングは今ではありませんでした。

 

迷った挙句、私たちは『もう1度どこかの村へ行こう』という結論に至りました。

 

さっそく村についてリサーチします。

リサーチの結果、アンティグアから訪問可能な村はサンタ・マリア・デ・ヘススの他に、

  • Patzicra
  • Patzun

という村であることがわかりました。

 

この2つの村はあまり観光客が訪れることはない、俗に言うマニアックな村のようです。

おそらく観光地化されておらず見所も少ないのでしょう。

それが、また魅力的なのですが。

 

どの村にすべきかと食堂に貼ってあるグアテマラの村紹介を見ていた時、ある文字が私の目に飛び込んできました。

 

『土着信仰の教会』

 

この地域特有の宗教があるなんて興味深い。

サンシモンという神様も祀られているらしい。

当初の選択肢にはありませんでしたが、私たちは土着信仰の教会があるというイツァパ村へ向かうことにしました。

サン・アンドレス・イツァパ村への旅

アンティグアからイツァパ村へ移動

翌日、メルカドに隣接されたバスターミナルからチキンバスに乗車しイツァパ村へと向かいます。

イツァパ村の正式名称はサン・アンドレス・イツァパ村です。

極彩色で彩られたチキンバス。

私にとって初めての乗車体験でした。

チキンバスが嬉しくて幼い少年のようにはしゃぐ私。

チキンバスという名称は正式名称ではないようです。

チキンを持って乗車する人が多いのでチキンバスと呼ばれているのだとか。

真相はよくわかりません。

かつてはアメリカのスクールバスであり子供たちを乗せて走るのが仕事だったようですが、現在ではその役目を終えグアテマラでグアテマラ市民を乗せて走っています。

イツァパ村到着

バスは40分程走り続け、そしてイツァパ村に到着しました。

ここは村の中心部のようです。

村の様子を確認するために少し歩いてみました。

写真では非常に分かりづらいですが、遠くにカラフルな家が建ち並んでいてとても可愛らしいです。

 

目的のサンシモンが祀られている教会はどこにあるのか?

 

村人に尋ねると「ここから少し離れた場所にあるのでトゥクトゥクを利用した方がよい」と言われました。

トゥクトゥクを捕まえ、ドライバーにサンシモンの教会を知っているか?と尋ねてみます。

「知っている」との回答がきました。

 

やはり地元でも有名なのでしょうか。

しのぶさんがドライバーと交渉してくれ、6ケツァル(約90円)で交渉成立し、トゥクトゥクに乗り込みます。

異様な雰囲気が漂うサンシモン教会

サンシモンの教会は村の中心部からトゥクトゥクで約5分程走った場所に存在しました。

大通りから細道に入り、少し進んだところに教会へと続くゲートがあります。

ゲートをくぐり敷地内に足を踏み入れると、そこは異様な雰囲気に包まれていました。

 

“何かがおかしい”

 

本能的に察知します。

恐る恐る近づいてみると教会の前には信者達が集合し、一生懸命葉巻を吸っていました。

その異様な光景に圧倒されます。

そして、あちこちで何かが燃えていました。

花や夕張メロンのような果物が燃やされています。

生贄も捧げられていました。

教会へと続く壇上には物販スペースもありました。

販売されているのはサンシモン信仰グッズでしょうか。

さらに、写真右上に写っている老婆が時折炎に向かって呪文のようなものを唱えていました。

 

サンシモン信者たちの想像以上の“本気”を感じた私の脳内は興奮状態にありました。

 

そして、私にはもう一つ気になることがありました…。

 

どこからともなく聴こえてくる、この場にとても不釣り合いな、妙に陽気なメロディーです。

そのメロディーがこの場の異様さをさらに増長させていました。

教会の内部へ潜入

恐る恐る教会の中に足を踏み入れます。

薄暗い教会の中で目にしたのは祭壇でサンシモンに祈りを捧げる信者たちと、壁にビッシリと貼り付けられた、無数のプレートたちでした。

 

スペイン語はほとんど読めませんが、“Gracias San Simon(ありがとう、サンシモン)”の文字が随所に見られます。

察するに、サンシモンのおかげで願いが叶った、難病が治った、恋愛成就した…等のお礼のプレートではないでしょうか。

 

そればかりではなく願掛けのプレートもあるようでした。

たくさんの蝋燭が添えられ、祈る人々の姿がそこにありました。

彼らが信仰するのは、ヤハウェでもイエスでもムハンマドでも…ましてや仏陀でもありません。

ふと教会の片隅に目をやった時、聴こえていたメロディーの正体を突き止めました。

 

そこには3人の音楽隊の男性が待機しており、一定の時間ごとにメロディーを奏でているのです。

時間がくると無言で一斉に立ち上がり、所定の位置まで移動して演奏を始めます。

演奏が終わると再び彼らは黙って椅子に座り、次の演奏のタイミングを待つ。

その、変に規則正しく動く様子はまるでゼンマイ仕掛けの人形のようでした。

一体彼らは何者なのでしょう?

サンシモンと衝撃の対面

私は今まで色々な国の教会、修道院、シナゴーク、モスク、神社や寺などを訪問した経験があります。

しかし…この場所は極めて異様な雰囲気を放っていました。

 

…ついにサンシモンと対面の時がやってきました。

ドキドキしながら階段を登ります。

 

紹介が遅くなりましたが、サンシモンについて少し話をさせていただきます。

 

サンシモンとはスペイン系白人男性の姿をした神様で、

酒と女と煙草が好きという特徴から人々に愛され、信仰された神様だと言われています。

 

『その特徴だけじゃ、ちょっと崇拝できない…。』そう思われる方も少なくないかもしれません。

しかし、彼は医者と同時にシャーマンであるという肩書きもあり、とにかく凄い方だったらしいのです。

 

壇上に、彼はいました。

彼の足元には彼の大好物だと言われるお酒がたくさん供えられています。

そして、彼がサンシモンです。

ネクタイが、ズレている。

 

正直、この時点で私の頭の中は最高に混乱していました。

謎の儀式への誘い

蝋燭と共に祈る?

「蝋燭を買わないか?」

サンシモン参拝を終え、教会の外に出ると見知らぬ男が声をかけてきました。

どうやら蝋燭をサンシモンに捧げると願いが叶うようです。

しのぶさんは『私、ちょっと買ってくるから待ってて!』と男性についていきました。

 

ひとりになった私はまたその場の雰囲気に混乱し、気が付くと信者たちが集まって座っている椅子に座っていました。

信者たちは私には全く関心を示さず、一生懸命葉巻を吸ったり祈りを捧げています。

当然と言えば当然ですが、信者の中には未成年と見られる者も混ざっていました。

 

ふとそこで我に返り、しのぶさんのことが急に心配になりました。

いくらしのぶさんがしっかりしているとは言え、そして昼間とは言え、グアテマラで知らない男性に1人でついて行って大丈夫だろうか?

何かあったらどうしよう…。探しに行こうか?

でも行き違いになってしまったら困るし…。

なぜ、私も一緒について行かなかったんだろう…。

 

そんなことを考えながら敷地内をウロウロしていると、笑顔のしのぶさんが戻ってきました。

『のりちゃん、お待たせ!!ロウソク買ってきたよ!!』

しのぶさんの手には赤い蝋燭が2本握られていました。

 

『赤い蝋燭は恋愛に効くみたいだよ!他にもお金や健康や仕事とか…9種類あったから全種類買おうかと思ったけど、それだと効果がわからなくなっちゃうから1番効果がわかりやすい恋愛を選んでみたよ!』

こんな時にそこまで考慮して蝋燭を選ぶことができるなんてさすがしのぶさんです。

私たちに必要なものは儀式だった

蝋燭を手にサンシモンの元へ戻ろうとすると今度は見知らぬ女性が声をかけてきました。

彼女は一生懸命スペイン語で私たちに何かを語りかけていましたが、何を伝えようとしているのかさっぱり理解できませんでした。

 

しかし、しのぶさんは何かに気づいたようでした。

『リンピア………、Limpia…!?Limpiaはスペイン語でCleanという意味を持ち、きれいにするという意味。そうか、そういうことだったんだ!!』

 

解釈はこうです。

 

‶儀式を受け、心身を浄化することによりサンシモンへ捧げる願いは叶う”

 

実はイツァパ村に来る前、私たちはインターネットでこの村に関する情報収集を行っていました。

その情報の中に‶儀式を受けた”との情報があったのです。

 

そして今、私たちが置かれている状況はその情報に書かれていた状況に酷似していました。

 

儀式は1人50ケツァル(約750円)と提示されましたが、

しのぶさんが『私の友人は20ケツァルで受けたと言っていた』と言うとあっさり20ケツァルに値下がりしました。

インターネットの情報でも20ケツァル(約300円)と書いてあったので相場は20ケツァルのようです。

その他にも儀式に使用する道具だからという理由で強制的に草花のようなものも購入させられました。

こちらは1束5ケツァル(約75円)でした。

そして、私たちは女性の後を追いました。

謎の会場で儀式を受ける

教会から出てほんの少し歩いたところに儀式の会場はありました。

建物内にはいくつかの部屋が存在し、案内された部屋に入るとそこには祭壇のようなものが設置されていました。

 

まずは、私が儀式を受けることになりました。

彼女は呪文のように何かを唱えながら、先ほど私が購入した草花で私の全身を清めるように振り払います。

そして、お酒か何かの謎の液体をびしゃびしゃと振りかけてきました。

かなりの量を振りかけられ、その冷たさに驚きます。

 

儀式が終わりを迎えると、私はサンシモンに赤い蝋燭を供えました。

儀式は約2、3分で終了です。

 

そして、今度はしのぶさんが私と同じように儀式を受けました。

しのぶさんが儀式を受けるのを見ながら、

‶そういえば、恋愛成就の儀式なのに1秒も恋愛について願わなかったな”と気づきました。

次はこの女性に何をされるのだろう?と私の頭の中は次に自分の身に起こることへの不安だらけで恋愛どころではなかったのです。

 

儀式を終えると、女性は『これでもう大丈夫だ』と言わんばかりの得意げな表情を見せました。

そして私達は部屋を後にしました。

建物内にあった謎のサークル。

この部屋にも謎のサークルがあり、サンシモンのポスターのようなものが貼られていました。

他の部屋にはサンシモンらしき神様が祀られていました!

イツァパ村からの脱出

それから私たちは歩いて村の中心部へと戻り、再びチキンバスに乗車してアンティグアへと帰りました。

『お互い素敵なハズバンドを見つけた際は、またこの地に来て‶Gracias San Simon(ありがとう、サンシモン)”のプレートを一緒に飾ろう』という約束をし…。

 

帰りのチキンバスの中でパワーを使い果たした私はウトウト眠りに落ちてしまったようです。

その時、イヤイヤをするように首を激しく左右に振っていたのでそれを見たしのぶさんは‶呪われた”と心配になったといいます。

サンシモンの詳細情報

サンシモンの力は恋愛に超強力!?

また、後日聞いた話ではありますが…

サンペドロ・ラ・ラグーナにある日本人宿のオーナーのヒデキさんの情報によれば、サンシモンの恋愛成就の力はかなり強力だそうです。

『今まで参拝に行って恋愛成就しなかった人は1人しか知らない。その人は男性だったんだけど女の子たちはみんな結婚してるよ!』

とおっしゃっていました。

 

ヒデキさんからお借りしたグアテマラの歴史や文化が記してある書籍にはこう記されています。

10月28日のサンシモン祭にはメキシコ、ホンジュラス、エルサルバドル、米国など各地から参拝者が訪れます。

子授け、恋愛成就に利益あり。

と。

 

さらに、ヒデキさんは言っていました。

『サンシモンはとんでもない男で手足をちょん切られて殺されたんだ…。』

と。

 

この世の中には色々な神様がいて、その神様を信仰しているいろいろな人達がいる。

 

私としのぶさんが再びサンシモンの元を訪れ、“Gracias San Simon(ありがとう、サンシモン)”のプレートを掲げる日は果たしてやってくるのでしょうか。

 

Noriko
サンシモンの力、お手並み拝見です。

 

行き方・料金

アンティグアからイツァパ村へ

ローカルバス(チキンバス)

所要時間:約40分~

料金:5GTQ~(約75円~)

【乗車場所】アンティグアバスターミナル

イツァパ村バスターミナルからサンシモン教会へ

トゥクトゥク

所要時間:約5分~

料金:~6GTQ(~約90円)

徒歩

所要時間:約25分~

Templo De San Simón (Maximón)

サンシモンの儀式

儀式代:20GTQ(約300円)

草花代:5GTQ(約75円)

蝋燭代:1GTQ/1本(約15円)

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Noriko Sumiya

約2年間の世界ひとり旅を経験。通算80カ国+未承認国家を訪問。 2020年3月に新型コロナウイルスの影響で帰国した後は『心の声に従い、自分らしく生きる』というテーマに焦点を当て、世界中どこでもパソコン1台で収入を得られる自由な旅人に転身。同じ夢を持つ方たちを応援したいと思い情報発信をしています。ビジネスブログも書いていますのでよろしければご覧ください!

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